おむつ最適化AI
介護ソフトの大手、「ワイズマン」が「おむつ最適化AI」の販売に乗り出すそうです。
先に介護ソフトの話
まず排泄介助の話に行く前に、先に介護保険請求に関するソフトウェアの話を。
デイサービスやヘルパーステーション、入所系施設では殆どがソフトウェアメーカーによる介護保険請求ソフトを利用しています。
例えば、デイサービス1事業所だけの単独であればエクセルで作成できるレベルの請求計算ではありますが、全ての介護保険サービスに対応しているメーカーのソフトはやはり便利。制度改正にもメーカーのバージョンアップで随時対応してくれて、国保連との連携も出来るので、今となっては経費削減のために自力でペーパーベースでやってる事業所の方が稀でしょう。
介護ソフトの大手で殆どのシェアを占めていますが、ワイズマンとNDソフトウェアが運営する「ほのぼのシリーズ」で全体の40%を占めています。その他大小のメーカーが乱立していますが、毎年新機軸の商品が発表になっているのは決定版がない証拠。
どのメーカーも一長一短でして、大手2社がシェアを占めているのは単に慣れてしまったんで使い続けているという理由が多いのでしょう。特に大手2社のソフトが一番使いづらいというのが個人的な感想でして、制度が変わる度に単純に建て増ししてる感が半端ないです。あとはコールセンターも脆弱で夜勤が多いこの業界で24時間対応していないのは論外。平日でも電話は殆ど繋がらず1時間待ちとかはザラ。
一番問題だと思っているのは、財務会計と連動できないソフトが殆どで、人事労務と会計との一体型が出ればきっとヒットすると思うのですがいかがなものでしょう? 現在使っている某社のソフトは売上予測すらできず、結局予算を作るには別にエクセルで管理しています。介護保険は入金が月ずれで発生してくるのでPL以外にCFまで出来れば最高。アップルとかグーグルで作ってくれないですかね...スティーヴ・ジョブズなら良いもの作っていた気がしますね。
SEの皆さん、一発当てようと思うのなら医療・介護分野かも知れませんよ!
排泄介助について
介護業界が世間に3K扱いされているのは多分に「排泄介助」があるからですが、人間の尊厳に関わる問題ないので現場にいる人間にとっては利用者さんの排泄が無い方が問題です。消化器系に問題がある方や認知症の進行によって失禁したことすら理解できない人など多数ですが、現場にとってはまず便通があるかどうかの確認は健康管理として大事。失禁に関してはもう緊急事態ですので、事態を収めるのが最優先。衛生管理の観点と該当者の尊厳を守るためにスタッフは迅速に動きます。実際に介護の現場にいるスタッフで排泄介助を嫌がるのはごく少数だと思います。これは多分医療の現場も同じでは無いでしょうか?
おむつAI
今回発表された「おむつAI」なるものの。情報を更新して行くと、その方の特性にあったおむつの交換時間や排泄介助しなければならない時間というのが解るそうです。
大々的に発表になってますが、これを用いてどのような成果が上がるのかデータを見てみないことには、前向きに導入しようとする法人はいないのでは?というのが私の見解です。
個人差はあるものの排泄に関しては食事の時間と密接に関係しており、トイレに行く時間は大体同じ。これを大規模な特養レベルで考えると個別で排泄ケアをプランニングしていくのは無理な話で、逆にスタッフが繁忙になる気がしますが如何なものでしょう?
逆に個人宅で付きっ切りで介護をしているケースなんかは有益のような気がします。
楽々きれっと
同じニュースの中で話題になっていたのが、お尻拭き機能付きの便座。
ここまで出来ると良いなと思っていたら、やはり実用化されていました。
介護施設の殆どが温水洗浄できる便座を使っていますが、拭くのを利用者さんに任せると取りきれていないことも多く、衛生的に問題がありました。それで介護スタッフは使い捨て手袋をハメて拭くお手伝いをする作業のワンクッションがあったのですが、このマシンがあれば作業効率もアップ! するのかな?マシントラブルが有った場合を想定すると心配です。不謹慎ながら、肛門から鮮血が飛び出る場面を想像してしまいました。
精度がどれほどのもの使ってみなければわかりませんが、革命的であるのは確かです。日本の技術は凄いですね。
DFree
排泄予知のウェアラブル端末だそうです。これは施設向けより排泄トラブルに悩む個人向けでしょうか?
例えば、移動が難しい方や急に便意を催す方がこれを取り付けることによって、「あと何分でトイレ」という時間がわかるそうです。個人で使うのはもちろん、携帯電話との連携機能で該当者の排尿タイミングがわかり、失禁を防げるという優れもの。
ホームページを拝見しましたが、クラウドファンディングで資金目標達成していました。ニーズがあるんですね。
まとめ
排泄行為は本来プライベートなことなので、なかなか情報が出づらく、ニーズがあっても関連商品の開発はかなり難しいと思われるのですが、ここまで新たな商品が出てきたのは医療・介護からの情報提供とニーズが有ったからなのでは?と思います。
ただ、ここまで楽になるのは凄いと思う反面、お尻ぐらいは自分で拭ける健康状態を維持したいものだと思ったのも事実。
人生の目標として「金を儲けたい」とか「名声が欲しい」とか多々ありますが、私は「最後まで自力でトイレに行きたい!」と今決めました。
最後に私が今まで勤めた事業所では、排便時の様子観察として「大きさ、バナナ1本と半分程度」と大きさの単位が「バナナ」になっていたのですが、これって全国共通?
今、バナナを食べようと思っていた人、スミマセン。関連商品としてディープ・パープルを紹介します。
もう1個、生粋のボヘミアン、ケヴィン・エアーズ!
最後にもう1個 超有名盤