希望
なんか「希望」なんてタイトルを付けると既にダサい風潮になってしまいましたが、マスコミの小池バッシングもあって、「希望」という言葉はすっかり薄っぺらい物になってしまいました。パンドラの箱に最後に残ったのは「希望」だそうですが、こりゃ残れないですね。衆議院選挙戦も終盤で、既に大勢も決した感じがします。今回は音楽の話をしようと思うのですが、先に「希望の党」のお話を。
政党別支持率調査
世論調査に関してはNHKが一番信用に値するというので、こちらをご紹介します。
引用:NHK ニュース・ウェブ 平成29年10月19日より
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171016/k10011179611000.html
自民が圧勝というところですが、特筆すべきは希望の党の失速と、立憲民主党の検討でしょう。希望の党は民進党丸抱えで当初は支持率20%超えている予測もありましたが、今回の調査で見ると立憲民主党に支持率抜かれています。選挙戦も残り2日間で自民党にネガティブ要因がない以上、浮動票が動いたところで今回の予想を反映した結果になることでしょう。途中から安倍おろしから小池叩きにシフトしたマスコミの力も大きかったですね。
希望の党の現状
希望の党結党から民進党の合流、そして選挙後の予測まで、東洋経済の記事が上手くまとまっているので、まずはご参照ください。
しかし、若狭さんと細野さんですが全く見なくなりましたね。何してるんでしょう?
小池さんもすかっり悪者になってしまいましたが、私の住んでいる北海道2区の希望の党推薦の候補は、もう希望の党の「き」の字も出していません。今日聞いた街宣車のアナウンスでは「元民主党の◯◯、打倒安倍!」と連呼していました。それで政策は?
誰が黒幕?
さて、安保法制の踏み絵を行なったぐらいまでは、抜群に面白かった今回の希望・民進のドタバタ劇ですが、ここまで盛り上がったのは個人的には「加藤の変」以来でして、こんな面白い話、若松孝二か深作欣二に映画化して欲しいぐらいです。
具体的に絵図を描いたのは誰?というのは一般マスコミは全く取り上げませんがネット上に散らばっているソースを見ると...
下の2つは多分ないでしょうが、その他にも色々。無いのはフリーメイソン暗躍説ぐらいな物です。
いずれにせよ、選挙に当選するなら何でもいい奴とウルトラ左翼は誰か!というあぶり出しには成功したので、小池さんの功績は大と言えるでしょう。
「希望」から始まる曲
ネット検索で「希望」という名詞がついた曲を調べると、まぁ膨大な数が出てきましたが、私の狭い音楽しか入れていないi-tunesのリストで検索してみるとごく僅か。
特にアルバムは、フィフス・ディメンションのおしどりデュオと山下達郎の2枚だけ。
曲単位でもそのものズバリの「HOPE」というタイトルの曲は僅か4曲。外人でも使うのが恥ずかしい言葉なんでしょうか?
RUSH - HOPE
ラッシュの「希望」はアレックス・ライフソン単独でのアコースティックギター作品。
開放弦を活かした美しい小曲。
Bjork-HOPE
オリエンタルなアレンジの佳曲ですが、歌詞の内容は何と自爆テロ!
さすがビョーク。ただじゃ済まされません。
Mahavishunu Orchestra-HOPE
エクセレント!あまりにも気持ちが入りすぎて、ビリー・コブハムはスティック落としている始末ですが、物凄い演奏です。
Soft Machine-Hope for Happiness
こんな映像あると思いませんでしたが、あるものですね。動くケヴィン・エアーズは初めて観ました。最初のラインナップでのソフト・マシーンですが、3人ともカッコよすぎです。ロバート・ワイアットのサイド・シンバルですが、この角度でどう使うのかと思ったら使う場面なし。流石自由人!
最後に
自分の音楽の嗜好は、割と幅広いと思っていたのですが、「HOPE」という単語一つとってみても殆ど出てこないという事は、きっと物凄く狭いんでしょうね。もう少し間口を広げて聴かなければならないんでしょうが、多分これ以上「希望」に関係する音楽には出会わなそうな...人生と同じです。多分来月には「希望の党」自体も無さそうな気がしますが...
ラミレス監督とチャーリー・ミンガス
今日のクライマックス・シリーズの事を書こうと思ったのですが、やはり自分の興味のないチームの試合は緊張感を持って観戦できず、9回裏の途中で寝てしまいました。
結果はDeNAの勝利ですが、あまり見所もないまま過ぎてしまったと言いますか、ウィーランドから点を獲れなかった阪神打線は不甲斐なく見えました。筒香が活躍していれば野球に関して書きたい事もあったのですが、次の機会に。あと藤浪が観れて良かったです。
一番気になったのはラミレス監督の試合中の鋭い眼光。現役時代はただの陽気な奴だと思っていたのですが、まさか監督の才能があるとは思っていませんでした。結構学究肌みたいですね。
それで、その機嫌の悪そうな顔つきを見て思い出したのがチャールズ・ミンガス。
似てませんかね? 放つオーラが同様な感じがするのですが。
で、チャールズ・ミンガスという人は何者かと言いますと。
チャールズ・ミンガス(Charles Mingus、1922年4月22日 - 1979年1月5日)は、アメリカ合衆国のジャズ演奏家(ベーシスト・コンポーザー・バンドリーダー・時にピアニスト)。人種隔離反対運動でも有名。
引用:ウィキペディアより
チャーリー・パーカーやバド・パウエルと同時期にビー・パップの時代真っ最中に活動。太くワイルドな音色が特徴です。と言いますか、ウッドベースにも関わらず、想起させるのはジョン・ウェットン!ほとんどの人がミンガスの音色を聴いて「暴力的」と評します。実際に喧嘩も強かったらしいですが。
名を成したのは1950年代半ばの「直立猿人」や「道化師」などのリーダー作で、まだオーネット・コールマンのデビュー前にも関わらず既にフリージャズの要素が散見される、全くBGMには適さない問題作。個人的にもこの2枚は愛聴盤でして、ソフト・マシーンの3rdあたりと醸し出す雰囲気は近いので、ブリティッシュ・ジャズ・ロックのファンの方にもお勧めします。
個人的にも最初に買ったジャズのレコードはミンガスでして、自分が思い描いていたオシャレな音楽ではなくてビックリしましたが、買ったきっかけはジェフ・ベックの「ワイアード」でミンガスの曲をカヴァーしていたからでございました。
ミンガス・アー・アムと読みます。
「フォーバス知事の寓話」という人種差別をテーマにした有名曲や、イースト・オブ・エデンがカヴァーしている曲なども入っていますが、ベックがカヴァーしていたのは、「Goodbye Pork-Pie Hat」 同僚だったレスター・ヤングの追悼曲です。
これが、ミンガスのオリジナル・テイク。
対して、ジェフ・ベック
オリジナルも随分とエモーショナルな仕上がりですが、ベックはクールに決めています。ワイアードの中心メンバーであるヤン・ハマーやナーラダはこの曲では外れていてキーボードはマックス・ミドルトンとドラムはリチャード・ベイリーという「ブロウ・バイ・ブロウ」組。マックスのエレピも最高!名演です。
未だにライヴのセット・リストに入っているのでベックもお気に入りなのでしょう。
メロディアスな曲なのでヴォーカリーズ向きとも言えますが、果敢にのチャレンジしているのがジョニ・ミッチェル。この人はミンガスの最後の弟子。
ベースはジャコ・パストリアス、サックスはウェイン・ショーター、ピアノでハービー・ハンコック。悪い演奏なわけがありません。
ペンタングルもカヴァーしています。こちらは随分とブルージーな仕上がり。センス良いです。
マーカス・ミラーのヴァージョン。スタイリッシュな仕上がりです。
これでグラミー賞獲得。
次はジョン・マクラフリン。ジェフ・ベックはマクラフリン経由でこの曲を知った可能性あり。これも名演。
スタンリー・クラーク。レゲエ・アレンジにしてますが弾きすぎです。遠慮なし。
最後は近年のジェフ・ベックのライヴから。というかベースのタル・ウィッケンフィールドを観たくてつい入れてしまいました。ギザカワユス。
しかし全然ラミレスに関係なかったですね。タイトルに引っ張られて記事読んだ人、申し訳ありません。DeNA応援してますよ!!
- アーティスト: Joni Mitchell
- 出版社/メーカー: Elektra / Wea
- 発売日: 1990/10/25
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- 購入: 2人 クリック: 3回
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ラミレス監督とチャーリー・ミンガス
今日のクライマックス・シリーズの事を書こうと思ったのですが、やはり自分の興味のないチームの試合は緊張感を持って観戦できず、9回裏の途中で寝てしまいました。
結果はDeNAの勝利ですが、あまり見所もないまま過ぎてしまったと言いますか、ウィーランドから点を獲れなかった阪神打線は不甲斐なく見えました。筒香が活躍していれば野球に関して書きたい事もあったのですが、次の機会に。あと藤浪が観れて良かったです。
一番気になったのはラミレス監督の試合中の鋭い眼光。現役時代はただの陽気な奴だと思っていたのですが、まさか監督の才能があるとは思っていませんでした。結構学究肌みたいですね。
それで、その機嫌の悪そうな顔つきを見て思い出したのがチャールズ・ミンガス。
似てませんかね? 放つオーラが同様な感じがするのですが。
で、チャールズ・ミンガスという人は何者かと言いますと。
チャールズ・ミンガス(Charles Mingus、1922年4月22日 - 1979年1月5日)は、アメリカ合衆国のジャズ演奏家(ベーシスト・コンポーザー・バンドリーダー・時にピアニスト)。人種隔離反対運動でも有名。
引用:ウィキペディアより
チャーリー・パーカーやバド・パウエルと同時期にビー・パップの時代真っ最中に活動。太くワイルドな音色が特徴です。と言いますか、ウッドベースにも関わらず、想起させるのはジョン・ウェットン!ほとんどの人がミンガスの音色を聴いて「暴力的」と評します。実際に喧嘩も強かったらしいですが。
名を成したのは1950年代半ばの「直立猿人」や「道化師」などのリーダー作で、まだオーネット・コールマンのデビュー前にも関わらず既にフリージャズの要素が散見される、全くBGMには適さない問題作。個人的にもこの2枚は愛聴盤でして、ソフト・マシーンの3rdあたりと醸し出す雰囲気は近いので、ブリティッシュ・ジャズ・ロックのファンの方にもお勧めします。
個人的にも最初に買ったジャズのレコードはミンガスでして、自分が思い描いていたオシャレな音楽ではなくてビックリしましたが、買ったきっかけはジェフ・ベックの「ワイアード」でミンガスの曲をカヴァーしていたからでございました。
ミンガス・アー・アムと読みます。
「フォーバス知事の寓話」という人種差別をテーマにした有名曲や、イースト・オブ・エデンがカヴァーしている曲なども入っていますが、ベックがカヴァーしていたのは、「Goodbye Pork-Pie Hat」 同僚だったレスター・ヤングの追悼曲です。
これが、ミンガスのオリジナル・テイク。
対して、ジェフ・ベック
オリジナルも随分とエモーショナルな仕上がりですが、ベックはクールに決めています。ワイアードの中心メンバーであるヤン・ハマーやナーラダはこの曲では外れていてキーボードはマックス・ミドルトンとドラムはリチャード・ベイリーという「ブロウ・バイ・ブロウ」組。マックスのエレピも最高!名演です。
未だにライヴのセット・リストに入っているのでベックもお気に入りなのでしょう。
メロディアスな曲なのでヴォーカリーズ向きとも言えますが、果敢にのチャレンジしているのがジョニ・ミッチェル。この人はミンガスの最後の弟子。
ベースはジャコ・パストリアス、サックスはウェイン・ショーター、ピアノでハービー・ハンコック。悪い演奏なわけがありません。
ペンタングルもカヴァーしています。こちらは随分とブルージーな仕上がり。センス良いです。
マーカス・ミラーのヴァージョン。スタイリッシュな仕上がりです。
これでグラミー賞獲得。
次はジョン・マクラフリン。ジェフ・ベックはマクラフリン経由でこの曲を知った可能性あり。これも名演。
スタンリー・クラーク。レゲエ・アレンジにしてますが弾きすぎです。遠慮なし。
最後は近年のジェフ・ベックのライヴから。というかベースのタル・ウィッケンフィールドを観たくてつい入れてしまいました。ギザカワユス。
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メガネ ベストドレッサー賞
年末に向けてなんとか賞が色々と発表される季節になってまいりましたが、毎年恒例の流行語大賞、世論を考慮して無難な物を選んでくると思われますが、一番インパクトがあったのは間違いなく「このハゲ〜!!」。清水寺の「今年の漢字」も「禿」にして欲しいと思っています。お坊さんが「禿」という字を書くところ見てみたいですでね。思いっきり自虐ネタ。
気にもしていなかったですが「日本メガネベストドレッサー賞」というのがあったそうでして、受賞者は世耕弘成経産大臣など。クドカンとか吉田沙保里、土屋太鳳なども各部門で受賞していますが、メガネしてたっけ?
特に俳優部門で高橋一生くんが受賞してましたが、全くメガネの印象なし。視力は2.0だそうです。貰えるものは貰っておいて方が良いのですが、キャリアにプラスになる賞でもなさそうだし。
第30回 日本 メガネ ベストドレッサー賞 - IOFT-第30回国際メガネ展‐アジア最大級のメガネの商談展示会 | リードエグジビションジャパン
ここは、実際に目が悪くて四六時中メガネという人を選んでほしいものですが、私の知っている狭い範囲での眼鏡っ子ミュージシャンを紹介します。
今回はジョン・レノンとエルトン・ジョンは除外。ジョンは晩年メガネを外すという失態を犯しており、エルトンも同様。しかもエルトンに関してはもう一つのトレードマークであった薄毛も克服。ありのままでいいじゃん。
第5位 ジョン・ウェザース (John Weathers GENTLE GIANT)
超絶ポリリズムバンドのボトムを支える豪腕ドラマー。ただでさえ決め事の多い曲展開のバンドなので、目立つをことをせずに大きなノリを出してくれるジョン・ウェザースのようなドラマーは必要不可欠な存在。
ちなみにGGのアイコンにもなっている巨人のイラストですが、きっとジョンの似顔絵だと思っていたのですが、違うようですね。
第4位 アンディー・ウォード (Andy Ward CAMEL)
キャメルのドラマー。
性急感のあるタイトなドラムで個人的にはフェイバリット。特にリチャード・シンクレアが加入したあたりのフュージョンっぽい時期のキャメルはこの人の存在無しにはあり得ない音作り。なにせシンパルワークが綺麗なんですよ。
それで上の映像ですが、アンディー、メガネ外してました。大失態!!
まぁ演奏カッコいいんで聴いてください。
第3位 アンディー・パウエル (Andy Powell WISHBONE ASH)
哀愁のツインリードの片割れ、アンディー・パウエル。
フライングVの音色が意外と痩せていると知ったのは、この人とマイケル・シェンカーのおかげです。
どちらの音楽性も哀愁度満点というのも似ていますね。
第2位 マイク・ラトリッジ (MIke Ratledge SOFT MACHINE)
ソフト・マシーンの顔。最後まで残ったオリジナル・メンバーですが、地味なルックスのメンバー達の中でも、この人は特徴的なメガネのおかげですぐ覚えることができました。
「45」っていうんですか?昔のヤンキーでこのメガネのかけ方をしてるのがいました。
特徴的なカンタベリー系のオルガンの音はこの人の発明
第1位 イアン・ペイス (Ian Paice DEEP PURPLE)
「インロック」のジャケットではまだメガネをしていないのですが、「ファイアーボール」から装着!
リッチーがアンプにガソリン撒いて爆発した「カリフォニア・ジャム」の映像ではメガネが爆風で吹き飛ばされるシーンも! しかも、どう考えてもステージ上緊急事態なのですが、動ぜずに演奏を続けるシーンは感動。どうかしてるぜ!
数多くあるロック・ドラマーのドラムソロの中でも、第2期パープルの時期のイアン・ペイスのソロは出色!構成力も抜きん出ています。
全然関係ないんですが、大学時代の軽音楽部に「イアン・ペイ子」と呼ばれている女の子がいました。そっくりでしたね。ちなみに本名忘れちゃいました。
最後に驚き技の片手ロールをどうぞ!
バッハとキース・エマーソン
最近読ませていただいている、スガンヌさんのブログ。本当にクラシック好きが伝わる素晴らしい記事ばかりで、毎回堪能させていただいております。
それで私といえば、クラシックとは薄い付き合い方でございまして、今回はその辺を少し。
クラシックとの付き合いはプログレ経由
洋楽を聞く前に馴染みのあったクラシックといえば、校内放送でかかるような室内楽の有名曲とか、「トムとジェリー」でBGMでかかる曲などで、ほどほど興味がないのに等しかったのですが、プログレを聴きだすと必然的にカバーしているクラシックの原曲を聴くようになります。私の中学の担任がクラシックマニアで、おねだりして借りたのが、当時ばか売れしていた冨田勲の「惑星」と、ズービン・メータ指揮の「展覧会の絵」。代わりにELP版の「展覧会の絵」を貸したのですがピンとは来なかったようです。
それで私の感想はというと、ELPがなぞっているメロとアレンジの確認という程度で、こちらもピンと来ず。冨田勲の方も「火星」以外はイマイチだったんですが、最近聴き直したんでが同じ感想。
そんなこんなで私が聴いてきたクラシックは、ほぼELPとザッパ経由で、フィットするのもバルトークとかストラヴィンスキーとか近現代に限られていておりました。実は俗に言う古典派、ロマン派はずっと苦手にしていたのですが、後年「のだめカンタービレ」を読んでようやく凄さを理解できるようになりました。と言うか漫画でクラシックの聴き方を学んだ薄いファンです。おかげで苦手としていたリック・ウェイクマンも「マジ凄いっす」と思えるようになりました。凄いけどやっぱり苦手かな。
古典派苦手と書きましたが、バッハは別でして、これも大雑把にいえばELPとリッチー・ブラックモアのおかげで刷り込まれてしまっているわけです。ロックとも非常に相性が良いバッハとは?
J.S.バッハ
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(Johann Sebastian Bach, 1685年3月31日(ユリウス暦1685年3月21日) - 1750年7月28日)は、18世紀のドイツで活躍した作曲家・音楽家である。 バロック音楽の重要な作曲家の一人で、鍵盤楽器の演奏家としても高名であり、当時から即興演奏の大家として知られていた。バッハ研究者の見解では、バッハはバロック音楽の最後尾に位置する作曲家としてそれまでの音楽を集大成したとも評価されるが、後世には、西洋音楽の基礎を構築した作曲家であり音楽の源流であるとも捉えられ、日本の音楽教育では「音楽の父」と称された
引用:ウィキペディアより
バッハの子供達も音楽家として活躍しているので、J.S.バッハとか大バッハと読んで区別しています。そういえばライバッハっていうバンドもおりましたなぁ。
クラシックの歴史はキリスト教会の発展とともに7〜8世紀ごろから始まっていますが、まともに楽譜として記録されるようになったのはバッハあたりからで、作曲法や技法の観点からも大バッハが始祖と呼んで良い存在でしょう。
18世紀当時は革命的であったそのスタイルは、その後、バッハ→モーツアルト→ベートーヴェン→ブラームス→ワーグナーという順番でクラシック音楽の主流派を形成していくわけでして、ロックでいえばチャック・ベリー、プロレスでいえば力道山、戦国武将でいえば織田信長のような立ち位置。
ロック界での直接引用
多分一番ロック界で使われているのはこの曲。リュート組曲から”ブーレ”
こちらはジミー・ペイジ社長による”ブーレ”3分経過ぐらいから始まります。結構弾けてる方ですね、75年までは。
イングヴェイ・マルムスティーンの”ブーレ”2分ぐらいから始まります。
しかし超うまいっす。興味ないけど。
そしてジェスロ・タル。
イントロ部分はマーティン・バレもフルート吹いていたんですね。しかし見事な一本足奏法! 一本足といえば、イアン・アンダーソンか王監督。
”ブーレ”に関しては数多くのカバーが存在しますが、その他ディープ・パープルがコード進行を借用したりなど、様々なパターンでの引用や直接カバーが存在します。
キース・エマーソンの場合
エマーソンの場合は曲ごとバンドアンサンブルでやるというのはあまりないんですが(カール・パーマーが2声のインヴェンションをやってる例はありますが)、アドリヴの中でさらっと一節を弾くというのが大体のパターン。バンド・アンサンブルで丸ごとやっているとなると、ナイス時代にやっていたブランデンブルグ協奏曲。
ちなみにELPのプロトタイプとしてしか語られないナイスですが、リズム隊上手いですよね。もし普通の音楽やるのならレイク&パーマーよりはこっちのリズム隊を選ぶはず。ネックはヴォーカルでしょうか...
ナイス時代からやっている、トルコ風ブルー・ロンドのアレンジで冒頭には、バッハのイタリア協奏曲BWV971第3楽章。
こちらはグレン・グールドが弾く同曲。超絶!!
ちなみにグールドに関しては、クラシック界の中だけの狭い評価で考えてはいけない思っておりまして、私はロックローラーとして捉えています。ジミヘンやザッパのギターソロと同様で飽きずにずっと聴いてられます。
この調子で、エマーソンのバッハに関して延々やろうと思っていましたが、検証すると直接メロを弾いているのはELPの初期までに限られているようですね。ピアノインプロとかでらしいの弾いているのありますが...
他やタルカスの「The Only Way」くらいでしょうか? ハモンドオルガンの使用頻度が減ってくるのとも関係があるかもしれません。
最後に、ELPの1stの「ナイフ・エッジ」。ハモンドソロの後半にインサートされるのが、フランス組曲第1番 アルマンド。
こちらはELPの演奏。ファンにはお馴染みのビートクラブでの映像ですが、問題のバッハの部分は譜面見て演奏してますね。間違っちゃいけないと...
最高!グレッグ・レイクが髪切る前なのでルックスもこの頃が一番いいですね。
ムーグのパッチチェンジもリボンコントローラーも登場します。
村上春樹
さて上の「ナイフ・エッジ」。原曲はヤナーチェクの「シンフォニエッタ」。
村上春樹が「1Q84」で紹介したのをきっかけに一般にも浸透した曲ですが、ELPのファンなら「何を今更」という感じで、村上春樹って実は薄いんじゃねか?と思わせるものでした。
毎年ノーベル賞獲れないのが、もう秋の風物詩といいますか、コントの域にまで達してきましたが、なんかマック赤坂を思い出します。
こうなると、もし受賞しても辞退するというのが一番格好いいかもしれません。
締め
締めは全然、エマーソンともバッハとも関係ありませんね。申し訳ないです。多分中〜後期のELPに関しては分かり易いクラシックの引用よりも、バンド単位でダイナミクスを表現できるコープランドのような現代の作曲家に興味が移っていったのでしょう。「展覧会の絵」でクラシックの有名曲に関してはやり尽くしたという思いがあったのかもしれません。まぁ再結成後は「ロミオとジュリエット」とかやってしまうわけですが...
のだめカンタービレ全25巻 完結セット (講談社コミックスキス)
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YAMHA GX-1と「ラブ・ビーチ」
テクノロジーの進歩がライフスタイルや文化に変化を与えるように、音楽も機材の進化に伴って劇的に変化する側面があります。例えばマーシャルアンプとレスポールの組み合わせでハードロックが生まれたりとかですが...
初期のシンセサイザーは、あくまでも音響の実験装置として開発されましたが、キーボードを付けることによって演奏楽器へと変化。ポピュラー音楽のフィールドではジョージ・ハリスンがビートルズの「アビーロード」で使用してポピュラリティーを得ましたが、普及に際しての最大の功労者はキース・エマーソン。
代名詞はミニ・ムーグ。こんなでかい機材を実際のライブの場に持ち込んだというのがそもそも凄い事ではありますが、実際に使っている音色は攻撃的でロックとしか言いようのない音色。例えば「タルカス」とか「展覧会の絵」の古城とかですが、後進のプレイヤーにも多大な影響を与えます。ことミニームーグの音色のバリエーションは全部エマーソンが作ったと言っても過言ではありません。
しかし当時のムーグは単音シンセ。ただしVCOという発信装置が3系統存在していたので、それぞれの音程をずらして和音を出すという力技もやっております。というのが「タルカス」の後半部「アクアタルカス」
エマーソン本人の動画ではなく申し訳無いのですが、こんな面倒なコントロールしながら弾いていたわけですね。ライブでもこれをやっていたわけで、見せ場ではあったのでしょうがフラストレーションも同時に溜まるのは想像がつきます。ましてミニムーグは高温や湿気に弱いので実際にはトラブルも多々あったでしょう。
いちいちこんな面倒のこともしたくないのと、単純に和音を出したいという欲求もあったのでしょう。「恐怖の頭脳改革」ではポリムーグが登場。ついにポリフォニック・シンセ投入です。が、思ったような効果は得られずというか、この機械、シンセの最大の特徴であるポルタメントが使えないのが難点。音もハモンドオルガンやミニムーグの方が分厚いので、継続使用には至らず。
そして時代は変わりELPの約2年の休止期間を経て投入したのが、「YAMAHA GX-1」。
実はこれ、エレクトーンでして、そもそもエレクトーンの仕組みを説明すのが面倒ですが、簡単にいうと元々プリセットしてある音色を合成して音作りをしていくのがエレクトーンで、一から音色を作っていくのがシンセサイザーという解釈でよろしいかと。
野球場とかで聴くエレクトーンはストリングスと木管を混ぜたような柔らかい音色が主流ですが、プレイヤーとしてはもうちょっと煌びやかな音で弾きたかったのでしょう。で出来たのがGXー1で上の動画のような音色が、エレクトーンプレイヤー側からのアプローチ。
GX-1は発信の原理がシンセと同じで、ポルタメントも使えるとあって、当時はドリーム・マシーンと呼ばれていました。しかも当時の価格で700万円。家買えます。
ポピュラー音楽側での使用例というか所有者は、エマーソンとスティービー・ワンダー、ジョン・ポール・ジョーンズという、どう見ても金に困っていない人たち。ただ、あまり過激な使い方はしておらず、スティービーはストリングス代わり。
ジョンジーはメロトロンの代わりにGX-1をステージに投入。カシミールとか天国への階段もこれで弾いてます。スタジオで効果を発揮をしているのは、ラストアルバムのこの曲。
そして御大キース・エマーソンはというと、モントリオール・オリンピックのテーマ曲となった「庶民のファンファーレ」
しかし寒そうですね。当時このプロモを見て、グレッグ・レイクの太り具合に唖然としたものですが、更にそれ以上太る姿を見ることになろうとは...
正直GX-1の効果はというとクエスチョンマークがつきますが、まぁ音は太いのは間違いない。というかリズム隊がLとPなので、薄っぺらい上物がのっかっても格好いいのですが。ちなみこの曲はスタジオテイクにも関わらず1発録り。しかも大喧嘩の最中のテイクだそうです。この迫力はそれが原因か!
鍵盤が3段になっているので、エマーソンにとっては使いやすかったんでしょうが、この当時GX-1に変わって、エレクトーンの延長では無いシンセの最高機種とし「YAMHA CS-80」が発売。価格は120万円。車買えました。
こちらのユーザーはエディー・ジョブソン、TOTOのスティーヴ・ポーカロ、ドン・エイリーなど。
CS80といえばこれ!というのがUKの「アラスカ」
こっちの方がGX-1より音が分厚いような気もします。
使い勝手はどっちも悪そうで、曲ごとの音色のチェンジに時間がかかったりするなど欠点は多数あるようですが、まぁ過渡期です。8音ポリで120万円の時代ですから。
話は戻って、GX-1メインの楽器となったエマーソンの機材はライヴでも大幅に縮小。ハモンドオルガンも隅に追いやれます。700万円出したんで元は取らないと、ということでしょうか。そして「庶民のファンファーレ」を含む「ELP四部作」からアウトテイク集の「作品第二番」を挟んで、満をじして発表したのが問題作「ラブ・ビーチ」!!
タイトルからダメダメですが、陽気なバハマで録っただけあるというか、レコード会社の要請なんでしょうが、なんとも腑抜けたアルバムになってしまいました。売れ線狙うのならプロデューサーつけて整理した方が良かったんでしょうが、ポップなアプローチも中途半端。一斉にファンは離れる結果に...
再発CDで市川哲史氏がライナーを書いていたのですが、全く推薦文になっていないというか、ダメ前提の解説でした。と誰しもが断言する「駄作」なのですが、個人的には実は結構な頻度で聴きたくなります。
この当時は、どんなバンドであろうとヒット曲を求められた時期。ツェッペリンとかの大物はともかくELPも例外ではなかったんでしょう。やりすぎましたけど。
例えばイエスやジェネシスなんかも、だんだんと曲が短くなってくる時期で複雑な構成は避ける傾向になってきます。ただし、イエスもジェネシスも元々は曲中の成分はポップなものが多く、アラン・ホワイトとフィル・コリンズというコンテンポラリーなものにも対応できるドラマーが居たおかげで、あまり大きく変化したという感じは受けなかったのでしょう。
ただしELPのドラマーはカール・パーマー! どんなポップな曲でもエマーソンにシンコペーションしてくる癖は抜けず、おかずも派手。そしてリズムは怪しいときたもんで、どうにも曲はギクシャクしてしまいます。
あと個人的に問題だと思っているのは、グレッグ・レイクがほとんどベースを弾いていない件。メイン楽器はエレキギター! ベースパートはGX-1にほとんど任せています。
寂しい!!
主役のエマーソンは後半では弾きまくりぐらいですが、チョイスしている音色を冨田勲みたいなソフトな音色。これもレコード会社の要請だったのか!
唯一らしいのはこの曲、キャナリオ。
GX-1の音色の見本市みたいな曲ですが、この曲が唯一以前のELPらしい曲。出来ればハモンドとミニ・ムーグで演奏して欲しいところです。
ラストの「将校と紳士の回顧録」はプログレ・テイストの濃い組曲形式ですが、パーツは良いものの全体としては薄味で印象に残らず。
個人的にはGX-1でどんな過激な音を出すんだろうという興味があったのですが、こんな感じです。
なんかダラダラと書いてしまいましたが、たまに聴きたくなります。特にタイトル曲。失敗作なんでしょうが、個人的には愛すべきアルバムと言いますか、ギクシャクして融通の利かない感じが好きなんですね。ピンク・フロイドの「ザ・ウォール」より全然好きです。人には自信を持って薦めれませんけど。
それで GX-1ですが、これ以降は使う人もいない楽器になるわけですが、それはDX-7という新たなテクノロジーを備えた機材が登場したからに他ならないのですが、その話はまた改めて。いかに私がDX-7が嫌いだったのか語ろうと思います。
- アーティスト: エマーソン、レイク&パーマー,グレッグ・レイク,キース・エマーソン,カール・パーマー
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2012/05/23
- メディア: CD
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「星降る街角」とローリング・ストーンズ
カラオケボックスで合いの手を入れる曲の定番といえば、中森明菜の「ハァ〜どっこい!」というやつと、この「星降る街角」。「わ・わ・わ・わ・輪がみっつ」というのですね。歌うは「敏いとうとハッピー&ブルー」。
この曲、軽くボサノバ風味ですがメロは思いっきり歌謡曲。もっとテンポを落とせばサンタナっぽくも聞こえる日本人好みの曲。しかもデュエットということでカラオケボックスや忘年会なので歌い継がれています。出だしの「Want You !」から年金生活の世代は大盛り上がりですが、この「Want You !」の部分。ストーンズの有名曲からパックたという疑念が個人的にありまして、誰も言及してないようなので言っておきます。
ストーンズの中でもどメジャーな曲、「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」の冒頭、Eメジャーから「ジャッ、ジャーーン、ジャララ〜・ジャララ〜」のリフに行く前、ミック・ジャガーが放つ合いの手の掛け声。ミックは「Want You !」ではなく、「One Two !」と言っておりますが、真相は如何に?ちなみに「星降る街角」のアレンジャーは竜崎孝路。演歌のアレンジにも最新の楽器をぶち込んでくる人ですが、なんとペドロ&カプリシャスのメンバーだったそうです。ラテン風味はそれか!と。
ここまで書くのにウィキで敏いとうの情報を確認したのですが、あまりにも面白すぎるので以下に列記。
- 青山学院大学在学中に「アメリカン・フットボール部」を設立。
- その後日大の獣医学科を卒業して獣医に。作曲家遠藤実の愛犬を診察したのがきっかけで芸能界デビュー。
- フランク・シナトラのボディーガードをかって出た経歴あり。
- ヤクザとトラブルになり経営する店にダンプで突入されたことがある。
- 国民新党から参議院に立候補の経験あり。当然落選。周囲からは「よせばいいのに..」と言われる。
その他、暴力沙汰や女性関係など、書くのも憚られる話ばかり出るわ出るわ...ほとんど安藤昇並みの半生。映画化して欲しいです。高橋伴明監督あたりに。
この曲のリードヴォーカルは森本英世という人。この人もウィキ情報で確認したらビックリ! アニメ「タイガーマスク」の主題歌を歌ってる人でした。
私が最初に親に買ってもらったレコードはこれ。熱くなりすぎない名歌唱です。
で、こんなくだらない憶測に1000字も使ってますが、誰か既に言及していたらすみません。
最後に私が好きな「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」のテイクはこの69年のライヴ。あきらかにチャーリー・ワッツが入るタイミング失敗しているのですが、そのまま使っているのは格好いいと本人たちが感じているからでしょう。