70代とエレキブーム
写真のギターを弾いている方は、現在73歳。廃用化に向かっていた下肢筋力の向上に向け、懸命に努力している最中です。車椅子生活でしたが、モビライゼーション等の手技と地道な訓練により、短時間であれば歩行器や杖で歩けるまで、回復して来ました。
昔エレキインストをやっていたそうでして、「ベンチャーズ」のファン。デイサービスでも時折弾いておりまして、「パイプライン」「朝日のあたる家」なんかがレパートリー。若干錆びついてますけどね。
ベンチャーズ人気から、ビートルズの来日。その後のグループサウンズのブームは、私50代なんで残念ながら経験しておらず、文献とか当時の映画から垣間見るしかないのですが、さぞかし熱狂的だったんだと思います。毎回、失神してるぐらいですから。
この方がバンドをやっていた時期は、丁度ベンチャーズブームで「勝ち抜きエレキ合戦」なんかやっていた時代。その後のGSブームは冷めた目で見ていたそうで、ビートルズも「曲によっては好きだけど・・・」という感じ。あまりロックを聴いて人生が変わったというわけではないようです。「テケテケ」には当時シビれたものの、その後、歪んだギターの音が流行ってくると拒否反応。フィードバック音とかは「雑音!」と断言しておりました。ちなみに現在良く聴いているのは「テレサテン」。
同じ70代でも、エレキブームには全く興味がなかった方も多く、世代で一括りには出来ないわけですが、皆様、音楽の嗜好は”メロディー” この方もベンチャーズに関してはメロディアスな部分に惹かれていたようでして、あまりバックビートを強調したリズムに関しては興味がないようです。まぁ、日本人ですから泣きのメロディーとかに弱いわけですが、そういえば、「ホテル・カリフォルニア」は良い曲だともおっしゃっておりました。
というわけで、私が思うジミヘン以降の”ROCK"とは縁遠く、ベンチャーズもラウンジ・ミュージックのような捉え方で聴いているようなのですが、今まで歩んできた人生は、相当ロックンロール・ライフ! 書けない話ばかりです。尊敬しております。
ところでベンチャーズ。私、ほとんど縁遠く、スタジオ録音に関しては何とも抑揚がなく、聴きようによってはクラフトワークなんかに近い感覚だと思いますが・・
ただ全盛期のライヴ盤は別格。当時のコンサートはPAシステムが無いので、ギター・アンプはクランチしまくりで弾きまくり! 全員乗りまくりの演奏で、感覚としてはヘビメタです。最高!